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「古窯_総合」
古窯_美濃-窖窯(古瀬戸・白瓷系東濃型)

妻木浦山古窯

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妻木浦山古窯は妻木山中の山奥にある。
対面は妻木城となり、妻木氏が築城する時期と照合すると面白い
事実、なぜこの様な辺鄙で製品を運搬するに不便な場所に作らざるを得なかったのか。

これは他の古窯、例えば浅間、中、高根などの諸古窯の立地にも言えることだが、
索敵目的も含めた任務を陶工に与えていたと想像豊かに仮定すれば、合点し自己解決に導かれてしまう。

先ず浦山古窯に行くには山の尾根をひたすら登ること、途中で斜面角度が急になること、
イノシシなど野生動物と出会う可能性があることなど覚悟が必要。
そして単独ではなく、軽装は避け、複数人で行くことをお薦めする。

当窯跡は純粋に素晴らしい。
現在、美濃で窯が往時を留めた姿を見せてくれるのは他にない。
次々と開発の餌食になっていった(最近も東海北陸道建設で指標窯の穴弘法や八幡など消滅した)他地域の窯のことを考えると非常に貴重だ。
ただし、邪に遺物目当てだと天罰が下る。
疲労だけが残る事請け合いだ。

実際、情報が周りにあまりになく、不安から当古窯へ行くのに3年掛けた。
これ北小木などの古窯もそうだが、自分で目印となるポイントを遠景の中から必ず見つけておく事が重要となる。
何故なら、行きはともかく帰りに目印の方角を確認しながら進まないと必ず迷子になる。
似た景色が延々と続く可能性があるからだ。
実際、当古窯の帰り急斜面から下る際、少し見失いかけた。
右手に妻木城のある山頂を目印にしていたので、軌道修正が可能となった。
仮に迷って出られたとしても、車の置いてある場所と全く違う地点に出てしまうこともある。
山を降りると大体が足の疲労度がマックスなので、そこから車の位置に戻るのは相当きつい。
実際、妻木西山で迷った苦い経験がある。

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(この様に畝を行くため、狭い横幅の下は急斜面だ)

当古窯は山茶碗焼成の穴窯で、天井部が残る貴重な窯だ。
「美濃の古陶」では城山西谷窯跡となっている。

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穴の前方に窯壁らしき塊が残り、急坂となる周辺には同様の遺物が見られる。

tumaura4.jpg

窯内部には灰が刷り込まれている様が見られる。

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なお、直下には谷川の源泉が近く、もう一つ見るべき遺構がある。
それは砂防堰堤だ。
当古窯の入口である妻木武家屋敷・蔵など石垣の横を流れる谷川下流に掛けられた浦山第2砂防堰堤。
国の登録有形文化財でもある。
長さ28m、高さ5mのコンクリートを用いない間知石を矢羽根積みで造られたもので、昭和18年8月25日に完成し、
現在も現役で運用されている。
当方式は相当な技術が必要の様で、全国でもお目にかかれない貴重な建築物らしい。

その第2砂防堰堤と同時期に建造されたのが、この第1砂防堰堤だ。
昭和17年に造られた堰堤で、長さ18m、高さ3m、堤体が真ん中で崩壊している。

tumaura5.jpg

但し、横に目を転じると、崩壊しているからこそ積み方・技術が垣間見える。
以上、当古窯は総体的に価値が非常に高い。

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