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池田町屋 / 多治見市の古郷

池田古窯群

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池田に古窯があるのはご存じだろうか?
何も五斗薪や中馬のような桃山陶をいってるのではない。

北小木や根本などと同様、白瓷山茶碗、いわゆる行基焼と、磁器染付となる。
現在9カ所確認されているが、開発・自然崩壊など場所が特定されておらず
発掘調査も未だされていない場所もある。

まず、池田小学校周辺(神明神社~喜多町)には4ヶ所窯が確認されている。
平安期の白瓷焼成の穴窯2基(良品→粗製品)、
江戸末期~明治15年頃に染付磁器が連房式登り窯で焼成された。

そして御鍬山の麓に5ヶ所、江戸末期~明治初期稼働の連房式登り窯による染付磁器の焼成が4基、山茶碗系が1基。

特に御鍬山の古窯は近所であることもあり、実際に子供の頃から遊びまわっていたので地形含めよく歩いている。
無論池田小学校の近郊も遊びで歩き回っていたが、記憶がほとんどない。
陶片を拾ったという記憶もない。
今回は、馴染み深い御鍬山の古窯をご紹介したい。

冒頭の写真は、昔拾った染付小碗の陶片である。
呉須の発色が非常によい。
ここまで発色良いのは、池田の某元旅籠の呉須ではないかと思う。
高台に柔らかな緋色が所々あるのも実によい。

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今ではすっかり陶片は流出し、窯道具がほんの一部確認できるレベルである。
上記写真ではトチとサヤがみられる。

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江戸初期の登り窯と違い、窯の構造も(房の規模など)熱効率を考えた規模だと思うが、
近くに沢があるわけでなく、斜面も緩やかなことを鑑みるとその考えに至る。
磁器窯は勉強不足で恥ずかしい限りだが、萩深川(林窯だったか)の磁器古窯に地形的にも似ている。
池田7・9窯などは、坂窯の1・2号の地形にそっくりだ。

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今回、場所が特定できるような写真は伏せた。
これからも古窯系の記事は伏せるつもりだ。

山茶碗系に興味あれば常滑・猿投いけば、今でもボコボコ出るだろうし
美濃でも池田でなくとも中津川から北小木と広範囲にどこでもでるだろう。
事実、この池田でもまだ識者が検討できない場所がある可能性も大きい。
稲荷山周辺も所在する。

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発掘調査をしっかりして欲しい。
こんなどこでもある山茶碗系や人気がない江戸末期の磁器を誰も興味示さないかもしれない。
ただ、
この美濃を見渡すと盗掘があまりに酷く、地形の原形をとどめないくらい崩壊している古窯を幾つも見てきている。
これは桃山陶になるのだが、いつ何時、磁器ブームがくるかもしれず、山茶碗人気が更に拍車かかるかもしれない。

 土岐の郷ノ木など最悪だ。
醜い田ノ尻や高根・中などは発掘調査がされた後の物原荒らしだが、
未調査窯にも関わらず、蜂の巣のように穴が開いている。
これでは地層がぐちゃぐちゃで、文化遺産としての意をなさない。
そう、文化の喪失である。

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御鍬山周辺の古窯は基本私有地にある。
廿原街道に至る山々は、我が家もそうだが池田の各家が所有している。
公有林もあるが、私有地も多い。
登山入山される方は、くれぐれもご留意いただければ幸いだ。

マナーを守ってくだされば、是非池田を歩いて歴史自然を体感し好きになってほしい。

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最後に下街道池田宿メイン通りを望む。


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~ Comment ~

NoTitle

こんにちは。
ここに窯があったとは、初耳で興味深いお話でした。
そういえば、釉薬屋さんもありますね。

昔は登山口に小さな立札があったのですが、いつのまにかなくなり、ここを登るのは私と神社当番の方くらいと思っていました。
ここ数年登っていないので、また行きたくなりました。
正しい山道がよくわからず、いつも沢の跡?を通って
神社にたどり着いていますが私有地や遺跡の保護については
頭になかったので、今後は気を付けて登りたいと思います。

Re: NoTitle

こんばんは。有難うございます!

明治期には常夜燈横に大きな水車があり、陶石など潰してたようです。
実際、常夜燈前の上町通りの両端に数軒陶器商があった状況を考えると
少なくとも江戸~明治期は生産から販売までの商流がここ池田町屋で完結していたと考えます。

>昔は登山口に小さな立札があったのですが、いつのまにかなくなり、ここを登るのは私と神社当番の方くらいと思っていました。
いつも登って下さってたんですね、嬉しいです。
確か細長でしたっけ?立札あった気がします。今は入り難くなった気がします。

>いつも沢の跡?を通って
そうなんですよ、
ちょっとした小川があったみたいで水流=風が生じるので焼き物焚くには丁度いいんですよね。

池田には保安林が数多くありますが、富士見町に隣接する所を除き私有地ですね。
昔は境もテキトーで村意識もあり、個人というよりみんなのものって意識がありましたが
最近はちょっと変化を感じるので注意してます。

遺跡保護でそう仰って下さると本当に嬉しいです!
僕は人が作った歴史と史実の挟間を彷徨う桃山古窯を20年以上追ってますが、土岐瑞浪の古窯は目も当てられないほど崩壊してます。
古窯調査は地層の現存がとても重要ですが、発掘予算云々より調査意義そのものに意味なくなっている気がします。
大好きな池田の古窯はずーっと守られるといいなと思います。
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